今回のメガネColumn/店内修理の紹介は、アセテート(プラスチック)フレームの経年劣化による白化とヒビ割れの補修です。
御客様が長年大切にご愛用のJAPONISM(ジャポニズム)は使用年数を考慮しても、とても綺麗でした。
しかしながらフレーム全体の艶が落ちていて、特にテンプルは表面が白くなり素材の劣化が進行している状態。
さらに片側のテンプルの耳付近に沿う辺りにヒビ割れがあり、装用感にもフレーム自体にも影響をおよぼしかねません。
ヒビ割れを補修し、艶を取り戻しましょう。
まずはフレーム全体をヤスリで削り、表面の傷みを取り除きます。
粗目から細目へと少しずつ表面状態を整えていきます。
根気のいる作業。
ヤスリがけが終わり下地が出来上がりました。
次にヒビ割れ部分の"ささくれ"部分をカットしました。
カットした部分にアセテートのクリア生地を溶かし盛り付けます。
こんな感じ。
そして十分に乾燥させること、1日。
余分な生地を削りつつ、改めて表面を整えました。
ヒビがあった部分は何処へやら、綺麗に整いました。
あとは、念入りにフレームの艶出し作業をすすめます。
綺麗になりましたね。
全てのパーツの艶出しが終わり、ネジやワッシャー等の消耗パーツを新しく交換メンテナンスが完了すれば、組み立てて完成。
御客様の愛着ある大切な眼鏡、これからも長く御愛用いただけると嬉しいです。
どうぞ、佳き眼鏡生活をお過ごしください。
ここで御紹介した修理内容は、現在 当店で料金を頂戴する「修理メニュー」としてお受けしていません。
ワタクシが、修理・補修の技術を磨いている段階なので、眼鏡をご購入くださった御客様へのサービスとして実施した内容を、修理例としてご紹介しました。
修理内容によりますが、通常はパーツ交換や修理工場でお直しする方法を選択しています。
(それらは有料修理です)
“ こんな補修・修理の手業も持っています “ という店主が、御客様がご購入くださった眼鏡に対して、責任をもってしっかりとアフターケア・メンテナンスサポートを致します。
皆様の暮らしを支える大切な眼鏡。
お受け取りいただいた日から御客様と当店、私との 長いお付き合いがはじまります。
ニシダ